タイトル:北國銀行 統合報告書2021 ディスクロージャー誌2021.3

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概要

「北國銀行 統合報告書2021 ディスクロージャー誌2021.3」のeBook版です。

及んだ場合の補償も含めた迅速な対応についても、スピードと品質の両面から常に改善と検証を怠らない体制を築いております。コンプライアンスの徹底やガバナンスに関しましては、強化するだけでなく、さらに経営の透明性を高め、情報開示を進めることでの体制整備を続けています。システムに関しては、開発分野に投資するだけではなく、システムセキュリティ分野により多くの資源を投下しています。第三者によるシステムリスクのレビューや検知も継続して実施しています。今年度からはグループ全体で稼働しているシステムを重要度別に区分けして、それぞれの区分ごとに稼働率の目標を定めることを検討しています。目標の達成度合い、障害が起こった場合の回復のスピードについても数値を公表していく予定です。お客さまにシステム運用のサービスレベルをこれまで以上にご理解いただくことは、システムを安心安全にご提供させていただくために必要なことであると考えています。人への投資と先進的なホワイト企業へ本年10月1日に設立する北國フィナンシャルホールディングスでは、来年3月に新人事制度を導入します。北國銀行の社員はもちろん他の全ての兄弟会社の社員は、一旦退職し全員ホールディングスで一括採用します。ホールディングス所属の社員として、以後、各子会社に出向して勤務します。各社が縦割りの弊害を越えて一枚岩で、お客さま起点のビジネスを展開するために不可欠の施策だと考えています。新人事制度は一言で申し上げると、「メンバーシップ型とジョブ型のメリットをパーツとして組み入れ、個々人のキャリア重視を柱に組み立てた制度」です。欧米型の人事制度、日本の戦後の伝統的な人事制度は、双方にメリットとデメリットがあります。私たちの企業文化やビジネスモデルに合うように、欧米型と日本型それぞれの制度のメリットを活かしデメリットを排除した独自の制度です。個々人がプロフェッショナルに徹し、自分で自分の目標を定めキャリアを考え、自分自身を磨いていくことこそ本人のためであり、お客さまのためになるとの考え方から、キャリア重視を謳っています。お客さまにお勧めしている確定拠出型年金制度については、我々自身が最大限その制度のメリットを享受するモデルとなるべきである、との考えから、退職金の前貰い制度や選択制確定拠出年金制度を導入します。近年、北國銀行は1人当たりの残業時間が少ない上場企業として、ホワイト企業ランキングのトップレベルであるとの記事が増えています。ただ、残業時間が少ないことは1つの構成要素、見方に過ぎません。一般的にホワイト企業とは、福利厚生、研修制度、多様性、働き方の柔軟性、有給休暇取得率、コンプライアンス体制、給与水準、業績の安定性等様々な観点において優れている企業だといわれています。北國銀行グループ全体が先進的なホワイト企業であることは、お客さまにコンサルティングサービスを中心とした価値あるサービスをご提案ご提供するうえで、何より説得力があると考えております。お客さまへ価値ある満足いただけるサービスをお届けするためには、まず社員一人ひとりが安全で健康に楽しく生き生きと働くことができる環境を、経営者として用意することが大前提です。そのために経営資源をどんどん投下しようというのが経営陣の一致した考え方です。社内の多様性を高めることはもちろんです。ただ、社員一人ひとりが心理的な安全性を感じ取り、オーナーシップを持ち、企業として自由闊達に議論する文化がなければ、その多様性を活かすことができません。そのうえで仮に議論が盛り上がってもそれをファシリテートしてまとめ上げて、実行していく組織能力がなければ、かえって組織内での不満や停滞が恒常化する可能性もあります。近年、自分の頭で考える社員を増やすという考え方の会社が多くなってきています。私たちも同様で、オーナーシップ・志を持った社員を数多く育てるために、役職員それぞれの階層で社内外でのリカレント教育に大いに力を入れています。教育とコミュニケーション、議論も含めた対話こそが人材育成の要諦であると思います。プロフェッショナルな社員を一人でも増やすことは、中長期の観点からは地域社会・地域経済の未来に寄与することにつながると確信しております。社会と皆さまに新しい価値を提供し続けるとともに、永続企業として成長していくことができるよう役職員一同一丸となって邁進いたします。今後とも変わらぬご理解とご支援をお願い申し上げます。17