タイトル:北國銀行 統合報告書2021 ディスクロージャー誌2021.3

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概要

「北國銀行 統合報告書2021 ディスクロージャー誌2021.3」のeBook版です。

株主・投資家との対話による経営の透明性の向上リスク管理体制への取組み銀行経営を取り巻く多様化・複雑化するリスクを的確に把握・分析するための情報収集体制を整備し、リスクを適正に管理・コントロールするため、リスク管理体制の強化に努めております。リスク管理に関する基本方針・運営体制金融の自由化・国際化、規制緩和の進展などにより金融機関のビジネスチャンスが拡大する一方で、銀行業務に伴うリスクは急速に多様化・複雑化しています。今後の銀行経営にとって、自己責任原則のもとにリスクを的確に管理する一方で、リスクに見合った適正な収益を確保することが重要となっております。当行では、リスク管理に関する基本事項を「統合的リスク管理規程」として制定、各管理部門が「リスク管理細則」により適切なリスク管理を実施したうえで、統括部署として経営管理部が統合的にリスク全体を管理しております。これら「統合的リスク管理」のうち、計量リスク、非計量リスクおよび信用リスクは戦略会議に適宜、協議・報告しております。リスクアペタイト・フレームワーク当行は、リスクを単なる制約式上の扱いとせず、事業遂行のために取るリスク水準をあらかじめ定義し、モニタリングする枠組み(リスクアペタイト・フレームワーク)を活用しています。財務計画・事業戦略と整合したリスクアセットの目標を設定し、融資部門、市場部門にリスクアセットを配賦し、リスクアセットと収益の状況を定期的にモニタリングすることで、自己資本比率の向上に努め、中長期経営戦略の実現に向けてリスクリターンを最適化しています。リスクアペタイト・フレームワークのプロセス事業計画案策定リスクアペタイト設定ストレステストによる検証事業計画決定財務目標とリスクアペタイトの配賦実績モニタリング、見直し統合リスク管理体制当行は、貸出金についての信用リスク、市場関連商品やバンキング勘定の市場リスク(金利リスク、価格変動リスク)について、統一的な指標であるVaRによりリスク計量を行っています。これらの計量リスクについては、年度ごとに統合リスク管理方針を策定したうえで、資本配賦予算を定め、的確なリスクコントロールが行えるように実績値を管理しております。オペレーショナルリスク(※)も合わせた統合リスクを、普通株式等ティア1資本をベースとする自己資本と対比することで、資本の充分性が確保できるようリスク管理を行っております。また、急激な金融情勢の変化や不測の事態を想定し、財務の健全性を評価するため、ストレステストを実施しております。通常の総合予算策定においてもリスクアペタイトの評価をストレスベースで実施しております。※オペレーショナルリスクとは、事務リスク、システムリスク、その他リスク(法務リスク、人的リスク、有形資産リスク、経営リスク、風評リスク)を総称したリスクの概念です。各種リスク管理の基本方針信用リスク管理信用リスク管理については、業種別・債務者別で与信集中リスク管理、与信ポートフォリオ管理を行っている他、「統合リスク管理」としてのリスク計量のため、最大損失額(VaR)をモンテカルロ・シミュレーション法で計測し、配賦資本との対比で実績を管理しています。個別与信管理にあたっては、信用格付・保全・資金使途・返済計画等を充分検討のうえ厳正な審査を行うとともに、個別企業に対する経営改善支援や再生支援を行い、破綻あるいは実質的に破綻している企業に対しては債権管理および回収に取り組んでおります。68