住宅ローンの返済に困ったら、どうしたら良い?

このコラムのポイント。返済が遅れると、その後の日常生活にも影響が出る。返済に困ったら、まずは「家計の見直し」と「金融機関に相談」から。今後のライフプランをふまえ、無理のないローンを組むことが大切。

執筆者コメント

住宅ローンを借りたときには「返済は大丈夫!」と思っていても、長く返済をしていると「返済が苦しいな」と感じたことはありませんか。
あるいは「今後の返済が不安」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

延滞したらどうなるのか、返済に困ったときにどのような解決方法があるのか、本コラムで解説していきます。

株式会社 北國銀行
マーケティング部

美野 聡志

ローンの返済が遅れたらどうなるの?

住宅ローンの返済は毎月決まった日に行われますが、万が一返済が遅れてしまった場合はどうなるのでしょうか。

返済は、1日でも遅れると「遅延損害金」がかかります。
「遅延損害金」とは、「延滞利息」と呼ばれるもので、期日までに返済が行われなかったときに通常の利息とは別にかかるものです。

また、ローンの返済を延滞したという履歴は個人信用情報機関に登録されます。
延滞の情報は一定期間残りますので、新たなローン借入やクレジットカードの作成、携帯電話や家電の分割払い、アパートの賃借契約などができないなど、日常生活に支障がでる可能性があります。

今後の生活を考えると、一度でも遅れないようにすることは重要です。

返済に困ったら、考えること

返済を遅らせないために「返済に困ったなぁ」と感じたら、「家計の見直し」と「金融機関に相談」を検討しましょう。

家計を見直す

家計の見直しには、2つのポイントがあります。

①支出の見直し

家計の支出を見直すことは日頃から気を付けているようで、実際にやってみると難しいものです。
たとえば、以下のような支出(固定費)の見直しを検討してみましょう。

光熱費
エアコンのフィルターを掃除する、テレビを見ないときは電源オフにする、など電気代を節約し、効率的な使用を意識してみましょう
通信費
家族も含め、現在の携帯電話の料金プランを見直してみましょう。
保険料
生命保険、損害保険等かけすぎがないか、保険の見直しで保険料が安くなることあります。
サブスク
使っていないサブスクはありませんか?いったん整理して利用していないものは解約を検討しましょう。
教育費(習い事など)
子どもと話し合い、興味がある習い事に絞るなど、本当に必要なものかを考えてみましょう。

支出を見直し、出費を減らすことで、返済に充てる手元資金を増やすことができます。

②収入を増やす

なかなか難しいことですが、収入が増えることで返済に充てる余裕が出てきます。

保険を適用する
一時的にケガ等による休職で収入が減った場合は、加入している保険によっては補償される場合もあります。
同居家族で働ける人はいるか
もし家族で働くことができる人がいるなら、無理のない範囲でパートなど検討してみてはいかがでしょうか。
自分自身が本業に支障のない範囲でアルバイト等をして副収入を得る、というのも選択肢の一つといえますね。

金融機関に相談する

住宅ローン等の返済に困っているとき、金融機関に相談することはとても大切なことです。
現在の収入等に合わせて返済額を減らしたり、場合によっては、返済を据え置いたりすることもできます。

例えば、転職等によりボーナス返済が負担となっているということであれば、ボーナス返済をなくしその分を毎月返済分に上乗せすることもできますし、借入期間を延長することで返済額を減らす検討などもできます。

例)住宅ローン残高2,500万円、金利1%、残りのお借入期間20年を25年に延長する場合

現在
(残期間20年)
変更後
(残期間25年)
差額
毎月返済額
114,973円
94,218円
20,755円
約2万円返済が軽く
約2万円返済が軽く

ただし、金融機関の審査があるので、必ずしもご希望に添えない場合があることや、お借入期間を延長することにより利息を支払う負担が増加する可能性もあるので、注意が必要です。

返済がきびしいときのNG行動は

返済がきびしい時にNG(やるべきではない)行動はあるのでしょうか?

  • 延滞する
    「返済日に遅れても、お給料が入ったら支払えば良い」「遅れても返済していれば問題ない」といった軽い気持ちで延滞することは厳禁です。
    その他の日常生活にも影響が出てくることを覚えておいてください。
  • 新たな借入をする
    返済に困っているとき、お金をどこかから工面しようと考えるかもしれません。
    他の金融機関からお金を借りれば、ピンチをしのぐことはできます。
    ただし、それにより借入も毎月の返済負担も増えることになり、後々さらに返済に苦しむ可能性が高まります。
    借入返済のための借入をすることは、絶対に避けましょう。
  • 何もしない
    返済がきびしいという状態は時間経過を待つだけでは改善しない場合があります。
    先にお話ししたように「家計の見直し」や「取引銀行に相談する」ことから始めてみましょう。

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