カーリース?カーシェア?車の借り方を理解しよう!
メリット・デメリットを解説

このコラムのポイント。車の借り方には、「カーリース」「レンタカー」「カーシェアリング」の3つがある。それぞれの特徴を理解した上で、ライフスタイルや使用目的に合わせて買い方、借り方を選ぶことが大事。

執筆者コメント

毎日の生活に車は欠かせない!という方も多いと思います。
一方で車を購入すると、修理・メンテナンスや自動車税など、面倒事も発生します。
今回は車の新しい持ち方として注目されている、「車を借りる」ことについて解説します。

株式会社 北國銀行
マーケティング部

大村 武弥

買うだけじゃない!「車を借りる」とは?

図:車を借りる際の準備方法

前回のコラムでは、車の買い方について解説しました。
前回のコラム:ローン?残クレ?車の買い方を理解しよう!

しかし、上の図の通り、車の持ち方には「借りる」という手段もあります。

今回は車の借り方について解説します。

「車を借りる」とは?「車を買う」ことと異なるポイント

「車を買う」とは、代金を支払い、販売会社から車をもらうことであるのに対して、
「車を借りる」とは、利用料を支払い、リース・レンタカー会社等の持つ車を一時的に使用することを指します。

「車を借りる」ことについて、以下のような特徴があります。

ポイント①:車の所有権はリース・レンタカー会社

車を借りた場合、車の所有権はリース・レンタカー会社等のままになります。

このため、車の購入に比べて申込手続きが簡単ですし、不要になれば車を返却すればよいだけです。
車を買うよりも、手軽に車に乗れることがメリットだと言えます。

ただし、あくまで借りているものという意識をもって、車を丁寧に使う必要があります。

ポイント②:借りている期間に応じて、決められた料金を支払う

車を買う場合は、購入代金だけでなく、自動車税や保険料、車検、メンテナンスといった維持費が発生します。
維持費は不安定でブレがあるので、購入の際に予測するのは難しいです。

一方、車を借りる場合は、これら維持費が予め含められた料金設定になっているため、家計の把握がしやすくなる点がポイントです。

どういう人が「車を借りる」方が良い?

これまで挙げた特徴から、以下のような方は「車を借りる」という選択肢を検討してもよいかもしれません。

・車の使用機会が限られている方、走行距離が少ない方

・出費を安定させ、家計の把握をしやすくしたい方

車の借り方別の解説

車の借り方には大きく分けて「カーリース」「レンタカー」「カーシェアリング」の3つがあります。
この3つはそれぞれ「借りる期間」「支払方法」「車の使用方法」が異なっています。

車の借り方 期間 支払方法 車の使用方法
申込先 利用開始/返却場所
カーリース 長期
(数年)
月額払い リース会社 リース会社と提携する
自動車販売店
レンタカー 中期
(半日~数日)
都度払い レンタカー会社 レンタカー会社
カーシェアリング 短期
(~数時間)
都度払い カーシェアリング会社 最寄りのステーション

カーリースとは

カーリースは、月額のリース料を支払うことで、予め決められた期間車を借りることのできるサービスです。
車の販売店やリース会社に申込することで利用できます。

カーリースの車は、リース会社が提携する自動車販売店で受け取ることができます。
長い期間借りることを想定したサービスであり、約3~7年で設定されることが多いです。

図:カーリース料金の仕組みイメージ

料金の仕組みは残価設定ローンに近く、以下のような特徴があります。

車両価格から残価を除いた部分と、車の維持に関する費用を、月々のリース料として支払う

残価とは、リース期間終了後に買い取る際の値段です。
リース料は、車両価格から残価を除いた部分に、車の維持費を足して、毎月分割して支払うイメージになります。

車の維持費には、税金・登録諸費用や整備工場でのメンテナンス代、自動車の任意保険料が含まれていることが多いです。
どのような費用が含まれているかはリース会社によって異なるため、契約前に確認しておくことが大切です。

図:カーリースの場合の料金イメージ
図:ローンの場合の料金イメージ

支払の最終回には、残価の精算が必要

残価部分が月々の支払に含まれないため、支払の最終回で精算する必要があります。
具体的には、「①新しい車に乗り換える」「②車を返却する」「③車を買い取る(残価部分を支払う)」の3つから選択することになります。

※カーリースの中には残価の精算を不要としているものもあります

レンタカー・カーシェアリングとは

レンタカーカーシェアリングは、カーリースよりもさらに短い期間で借りることができるサービスです。
カーリースと比較すると、必要な時だけ車を使いたい方向けであり、支払いも使用期間に応じた都度払いになっています。
レンタカーとカーシェアリングの違いは、車の使用方法と使用期間です。

レンタカーはレンタカー会社に申込した上で、店舗まで直接足を運び車を借ります。
期間は半日から数日の間で設定されることが多いです。

一方、カーシェアリングはカーシェアリング会社のWEBサイトやアプリから申込し、最寄りのステーションにある車を利用します。
期間は数分から数時間と短く設定できます。

借り方別のメリット・デメリット

カーリース、レンタカー、カーシェアリングのそれぞれの特徴を説明しました。
ここで、それぞれのメリット・デメリットについてまとめてみました

車の借り方 メリット デメリット
カーリース ・定額制で安心
・メンテナンスが楽
・乗り換えが簡単
・車の使用や解約に制限がある
レンタカー ・必要な時だけ使用できる
・使用した分のみ支払い
・長期的に借りるのには向いていない
・近くに店舗がないと利用できない
カーシェアリング ・必要な時だけ使用できる
・使用した分のみ支払い
・長期的に借りるのには向いていない
・近くにステーションがないと利用できない

カーリースのメリットとデメリット

メリット1:定額制で安心

月々のリース料は車両の使用料だけでなく、保険料、税金、メンテナンス費用を含んだうえで固定されていることが多いです。
なので、急な出費に不安を感じることが少なくなり、安心して車を使用することができます。

メリット2:メンテナンスが楽

メリット1でも記載した通り、リース料にはメンテナンス費用が含まれていることが多いです。
利用するカーリースにメンテナンスサービスがついていれば、指定の整備工場に車を持ち込むだけで点検や修理を受けられるため便利です。

メリット3:乗り換えが簡単

購入した車を手放す場合は車を買い取りしてもらう必要がありますが、カーリースの場合は期間終了後に車を返却するだけで手放せます。
いろいろな車に乗りたいと考えている方にとっては、乗り換え手続きが少なくて便利と言えます。

デメリット:車の使用や解約に制限がある

リース・レンタカー会社によっては以下のようなルールが設けられていることもあります。

・途中解約の原則不可

・車のカスタマイズの禁止

・走行距離の制限

・事故修復歴や、キズ・ヘコミがあった場合の追加料金

・指定されたメンテナンス工場以外への持ち込み禁止

特に途中解約不可はカーリース特有のルールで、引越や転勤といった理由で車が不要になったとしても、期間中は解約できません。
車が不要になることがないか、申込前によく考えておきましょう。

レンタカー・カーシェアリングのメリットとデメリット

メリット:必要な分だけ使用できる

レンタカー・カーシェアリングはともに都度払いであり、使用した期間に応じて料金が発生します。
日常生活の一部でしか車を使わない場合は、必要な時だけ借りることができるため料金もお得です。

デメリット1:高い頻度で使用する場合は費用がかさむ

前述のメリットにも関係しますが、日常的に利用する場合はカーリースや車の購入をおすすめします。
レンタカー・カーシェアリングは短期間の使用を前提として高めに料金設定されているためです。

デメリット2:近くにレンタカー店舗やステーションがないと不便

レンタカーやカーシェアリングで車を利用する際には、レンタカー店舗や最寄りのステーションに足を運ぶ必要があります。
特により短時間の利用であるカーシェアリングは、近くにステーションがあるかないかで利便性が大きく異なってきます。

あなたは車を買う?借りる?おすすめの人一覧

車の借り方は、日常生活でどのように車を使うのかイメージした上で選ぶことが大事です。
使用目的が複数あるのであればカーリースや車の購入がお得であるケースが多いです。
使用目的が限定的であれば、近くでカーシェアやレンタカーを利用できるか調べて見てもよいでしょう。

最後に、前回コラムの「車の買い方」も合わせて、おすすめの人をまとめましたのでぜひご参考にしてください。

車の借り方 おすすめの人
車を買う ①マイカーローン 通勤・通学など
(日常的に利用)
・同じ車に長く乗り続けたい
・返済総額をなるべく抑えたい
②残価設定ローン ・いろいろな車に乗り換えたい
・月々の支払を抑えたい
・車の使用頻度が低い
③現金一括払い ・手持ち資金に余裕がある
・ローン手続きや利息を避けたい
車を借りる ④カーリース ・いろいろな車に乗り換えたい
・充実のサポートを受けたい
・出費は毎月定額にしたい
⑤レンタカー 旅行・引越など
(半日~数日)
・使った分だけ支払いたい
⑥カーシェアリング 買物・送迎など
(数分~数時間)
・使った分だけ支払いたい

みなさまのマイカーライフがよりよいものになることを願っています!

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